軍法を整備しなくてはいけない
河野太郎防衛相は21日の記者会見で、自衛官が海外派遣された際、現地での公務中の過失罪に対して刑法上の処罰規定がない問題について、対応の検討を指示したと明らかにした。自衛隊の海外での活動が増えており、河野氏は「現状のままでいいのかという問題提起がある」と説明。自衛隊法や刑法の改正が必要となる可能性があり、河野氏は法務省とも協議する考えだ。
自衛官が海外で罪を犯した場合、派遣先との地位協定などに基づき、日本の刑法の国外犯規定で裁かれる。ただ、公務中の過失罪は国外犯規定がない。仮に自衛官が公務中に事故を起こし、負傷者が出るなどしても、刑事罰ではなく防衛省の懲戒処分しか適用されない。
世界有数の軍備(第5位?)をもち、ヨーロッパ主要国をしのぐ兵員数をもつ自衛隊。
法整備によって、地球の裏側まで出兵可能になった現在、大きな欠陥を抱えた軍隊。
それは「軍法」が整備されていないことです。
処罰規定がないから、無法武装集団になりうる、と、言う、外国からの警戒。
もし、捕虜になった場合、残忍な仕打ちを受けやすい。
任務上、責任の範囲を決められないから、自衛隊員を守ってやれないという、不安。
もし、武力衝突が起こったら、個人の責任で発砲しなくてはならない。
実際に、海外派遣時に、一触即発の現場で血の気が引いた指揮官の知人から聞いた。
ほらみろ、いよいよ、国防軍に格上げする時が来た。
軍法会議の制定だ。
という単純論議を引っ張り出しやすい。
そういう解決方法ではなく、ドイツを参考にすべきだ。
ドイツ軍は、独立した軍法をもっていない。
民法の中で、軍に関する、実質の軍法を明確にもっている。
軍人を「制服を着た市民」として区別して、その責任と、立場の保護を
行っている。
事故で横転したタンクローリーから流れ出したガソリンを現地の人が汲み取る
ため、群がったところを爆撃したのだ。100人くらいが焼け死んだ。
ゲリラと見誤ったのだ。
ドイツは謝罪した。軍人を軍法でさばいた。同時に、軍人の職務遂行の立場を
明瞭にし兵士をも護ったのだ。
国際的な事件になるのを防いだ。
法治国家の軍としての規律を示せたからだ。
現在の自衛隊が、どこかで、武力使用の現場に巻き込まれた場合、処罰も、保護もできないので、悲惨なリンチに会う可能性がある
イラクで、アメリカが雇った民間武装員が焼かれて橋げたにつるされた写真も有名である。
河野発言の今後に注目する必要がある。
政治は意図をもつものだ。
3権分立の、民主主義憲法の骨格を崩すものだ。
行政機関が最終裁判権をもつことがどんなに危険か、歴史は証明する。
「国防軍」の美名はきな臭い。
自衛隊がイラクに棺桶をいくつも持って行って、隊員の目に触れないように苦心したという
指揮官の話をわすれない。
駐屯地に15発も砲弾が撃ち込まれたのに、奇跡的に負傷者がでなかったという話もわすれない。
「戦闘地域ではありません」と言った政治家も
まず、犠牲になるのは自衛隊員である。その家族です。
「村瀬さん、戦争はするもんじゃないですよ」と、ヨーロッパ大使館武官経験の自衛官幹部がいってた。
ちなみに、ベトナムの軍法は 「侵略戦争をおこなったもの」「戦争犯罪をおこなったもの」は死刑と書いてあった。